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マリス・ヤンソンスの死 [追悼]

 今日から本格的な冷えこみ。お山の学校の仕事部屋ではもうがんがんストーブをたいています。油断したらすぐに冷える。午前中は授業ぱんぱん。午後からは短縮授業のため、空き時間。昼食後はなんか緊張の糸が切れたみたいにどっと疲れが出てました。それでも奨学金関係で仕事部屋を訪れた生徒の対応などでけっこうばたばた。定時に退散。
 帰宅後は妻と録画したアニメを見たりして過ごす、いつもと変わらぬ日々でございます。
 ロシア出身の指揮者マリス・ヤンソンスさんの訃報 に接する。享年76。心臓病を患っていたという。かつてソ連が崩壊し、レニングラード・フィルがサンクトペテルブルグ・フィルと名称が変わった時に、音楽監督の有力候補として名があがっていたけれど、ユーリ・テミルカーノフが就任したというようなことを思い出す。ソ連時代の名指揮者といわれるアルヴィド・ヤンソンスの息子といわれても、父の録音は私は「幻想交響曲」だけしか聴いたことがなく、それもそんなに印象に残る演奏やかなったのですね。そやからマリスさんの指揮したCDしか知らん。
 とにかくかっちりした演奏。タイプとしては情熱や感性で突っ走るよりも、楽譜をきっちりと読みこみ、かっちりとした生真面目な演奏をするというタイプやなかったかと思う。ベートーヴェンの交響曲全集やショスタコーヴィチの交響曲全集を聴いたり、3度のニューイヤーコンサートを聴いたりしているけれど、最後までその印象は変わらなんだなあ。でも、無味乾燥というわけやなく、ずっしりとした音作りをしていたように思う。そこらあたりはやっぱりロシアの指揮者なんですね。もっともウィーン・フィルの3度目のニューイヤーコンサートではかなりリラックスしてくだけた感じになっていたりもしたから、きっとあれこれと聴きこんだら、また違った印象が残っていたかも。
 最近ではバイエルン放送響との録音が多く、私がきいたベートーヴェンもそれ。ドイツの名門オケだけにどっしりした音作りには向いていたので、相性はよかったんやないかな。これやという名演は思い浮かばんけれど、誠実な演奏は好感がもてたし、今後もどんどん幅広いレパートリーを聴かせてくれたやろうに、もったいないことです。いわゆる正統派の指揮者という感じで、こういう人がサンクトペテルブルグ・フィルを率いていたら、ムラヴィンスキー時代のような研ぎ澄まされたオケとして続いていたかもなあなどと思うのであります。
 謹んで哀悼の意を表します。

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