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シモーネ・ヤングの第九 [音楽]

 朝起きると、昨夜録画した「プロ野球 戦力外通告の男たち」を見る。毎年恒例のこの番組も、演出がパターン化してしもうているので、戦力外通告された選手の辛さなどが心に迫ってこないように思うなあ。もっとどろどろしたものがあるやろうに。
 あとはアニメ「バビロン」などを見てからもう一度寝る。昼ごろ起きて昼食を取り、パソコンを立ち上げかきものを少々。
 MBS「上方漫才トラディショナル」を見る。36組の漫才師が次々と出演。M-1王者のミルクボーイはM-1最終決戦と同じネタをしていたけれど、疲れているせいかただネタをなぞっているだけみたいな感じで今ひとつ。ベテラン漫才師の芸はすごい。ネタはそれほどでもなくてもテンポと間で笑わせる。特に大笑いしたのは矢野・兵動の満員電車ネタ。ルミナリエを見に行くために大阪駅から電車に乗ったら、満員で降りられんおっんが「おろしてくれ」と叫ぶけれど降りられんというよくある風景を兵動が描写すると腹がよじれて涙が出るほど笑わされた。最近ここまで漫才で笑うた事はなかったんやないかなあ。4時間にわたる漫才で詰まった番組を見てすっかり疲れてしもうた。
 妻とそのままテレビを見てたらNHKの紅白歌合戦が始まった。そのまましばらくだらだらと見る。8時になるとデッキが動き出して、これまた大晦日恒例のNHK交響楽団の「第九」が始まる。今年の指揮者はシモーネ・ヤング。彼女の指揮するのを聴くのは初めて。途中、年越しそばを食べたりという聴き方になったけれど。とにかく一音一音が凝縮されたような演奏。強弱やテンポの変動がはっきりしていてメリハリがある。第一楽章冒頭から緊迫感のある演奏で、ここまで厳しい第九はなかなか聴かれませんねえ。終楽章も身じろぎもせず聴いていた。フルトヴェングラーほどではないけれど、なだれこむようなコーダが終わったら、ふうっと大きく息を吐いたくらい。しかしN響というのはすごいオケやなあ。昨年のヤノフスキのようにあっさりした演奏をしてみたり、一昨年のエッシェンバッハのように消化不良の演奏をしてみたり、その前の年のブロムシュテットでは堂々たる名演をしてみたり。指揮者の要求するものをここまでそのまま表現してしまえるオケというのはそうそうないよ。というわけで、今年は緊迫感あふれる第九に対して、お祭り気分のテレ東のジルヴェスター・コンサートでバランスを取ることにしよう。
 というわけで、今年も暮れようとしております。この一年も、おつきあいいただきありがとうございました。来年も両親の状態とか心配ごとは続きますが、毎日の更新は続けていきたいと思うてますので、よろしくお付き合いいただければありがたいです。
 では、よいお年をお迎えください。

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